商品売買売掛金未収事例
5年以上継続的に商品を仕入れていた取引先が、突然2か月分の仕入金額(約1千万円)の未収を発生させてしまった事案
<NGな点>
・一度の取引金額が数百万円に上るにもかかわらず、相手方の資力調査もしていなかったこと
・売掛金の未収が発生した場合のリスクが非常に高い取引については、リスクヘッジに資する支払方法(前払など)を検討すべきであったこと
<その後の経過>
・一度は当該取引先及び同社の代表者を連帯保証人として債務承認及び弁済等契約公正証書(=債務名義)を締結し、約1年間は契約通りに毎月弁済があったものの、弁済が滞って以降、銀行口座の差押えをしても少額しか回収できなかった
・現在、取引先及び代表者から自己破産の申立を検討している旨連絡があり、弁済もなく、未だ全額回収できていない
<事前に対応すべきだったこと>
相手方(取引先)の資力を確認すること
特に取引金額が大きいものについては、事前に、帝国データバンクなどの信用調査会社の報告書を入手するなど、相手方の資力を確認すること
売掛金が発生しないような取引方法を検討・実施すること
→特に取引金額が大きいものや資力に不安がある取引先については、売掛金が発生しない方法(前払い・代引き等)を検討すること
→取引が継続していくなかで、取引金額が変更(増額)となる場合や支払が1度でも遅延した場合は、改めて取引方法を見直すこと
特に、支払が遅延した場合については、取引方法の変更を実施のうえ、一定期間様子を見るなどの対応を検討すること